MENU

許されざる学生研究~「t検定でいいよ」の罠。専門学生だった私が、発表1週間前にRと格闘する羽目になった話。

皆さんこんにちは。
専門学生でありながら、なぜか学生研究をやってみたくなってしまい、結果的に苦労することになった佐藤です。

「何もわからない学生」というのは、とりあえず比較試験をやってみたくなるものです。

比較研究には統計検定がつきものなのですが、なんと、専門学校では指導教員の方が何故か何でもかんでもt検定をするというめちゃくちゃな指導でした。対応もクソもありません。(現在では解消されているのでしょうか?)

私自身も「t検定でいいよ」と言われ、Excelで検定をかけていました。
しかし、J-STAGEで論文を読み漁っているうちに、不幸にも七堂先生の全日本鍼灸学会のページにたどり着いてしまいました(現在は全日本鍼灸学会のサイトリニューアルでそのページはなくなってしまったと思います)。

その結果、発表の1週間前に研究内容を大幅に修正する羽目になりました。

幸運だったのは、懇意にしていた学校の先生が、きちんと研究をされていた方だったことです。
医療統計の書籍を紹介していただきました。(そのせいで発表までの1週間は睡眠時間を削ってRと格闘することになるのですが…)

過去約10年分の全日本鍼灸学会誌において使われた統計手法を調査した。その結果, 統計手法の使用率は, t検定が最も多く72.5%, 次にχ2検定は25.7%, 三番目は分散分析が5.7%であった。残り17の統計手法の使用率は各々5%以下であった。t検定使用と明記されたものは36.5%,χ2検定使用と明記されたものは13.7%で, それら二つの統計法を明記してなかった論文も, 明記してあった論文とほぼ同率数あった。
本来t検定と書くべきをT検定としていたものが14%と意外に多く, ソフトウェア・パッケージ名を記載したものが1.1%と極めて少なかった。これらの統計手法が97%もの誤用を抱えている問題と併せて考えると, 医学統計手法の教育と, 投稿規定の改善や査読 (peer review) での改善が強く望まれる。

1996 年
全日本鍼灸学会雑誌
46 巻 (1996) 1 号 
七堂 利幸 『全日本鍼灸学会誌で使われている統計手法

日本鍼灸の研究の歴史は不適切検定(不適切プロトコル)の歴史と私は思っていますが、それは真に博士な研究者が少なかったからじゃないかと思っておりました。当時のことはよくわかりませんが。

もっとも、現在の鍼灸学会や教育現場がどうなっているのかについても、私は詳しく知りません。

そんなこんなで毒づいてみましたが、私自身は研究の苦労というものを知らない一臨床家なのです。

願わくば、私も大学院にいつか行って見たいものです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次